「運命の刻」におけるマリーの心理

これは謎というほどでもありませんが、ちょっと私見を書いておきたかったので。

マリーは、シナリオ分岐点である「運命の刻」のシナリオで、主人公に「自分を殺して聖剣を復活させる事」を要求します。 しかしよく考えると、これはなにも主人公の手でやらせなくても良かった筈なのです。というのも、聖剣の呪いを解くのに 必要なのはあくまでも「王家の人間の血」なので、本当にマリーが「国を救う為には聖剣を復活させるしかない!」と 考えていたのであれば、主人公が寝ているとき、もしくは「アリオス導師が聖剣の呪いを解く研究をするのに必要だから、 ちょっと貸して欲しい。剣は自分が持って行く」とかなんとか言って主人公から聖剣を離し、誰もいない所で自分を刺して呪いを解く、 という選択肢だってあったわけです。自殺した理由については、遺言を残して置けば良いし、そうしなくてもあとでアリオスが 説明してくれるから「何の為にマリーは聖剣で自分を刺したんだ」と言う事にはなりません。しかし、それをあえて彼女はせず、 主人公に「自分を殺せ」と要求してきたわけです。

これは、もちろん主人公の覚悟(今後、さらに困難になるであろう王国復活への道を進む事が出来るか)を試したのでしょう。 しかし、彼女があの時本当にして欲しかった覚悟はどちらだったのでしょうか?これに付いては、王道では彼女は口にせず、 覇道では既に死んでいるので語られる事はありません。もしかしたら、どちらでも良かったのかもしれません。でも、 私はマリーは「あえて安易な道(自分を殺す事)を選ばずに、自らの力で王国復活への道を切り開いて欲しい」と考えていたのでは? と思います。というのも、彼女はこの時点で既に主人公が本当の兄ではなく影武者だという事を知っているから。彼が本物の 王太子ではなく影武者なのなら、あえて困難な道を選んでくれるくらいでないと、王国復活は無理と考えたのでは?と思うのです。 それに、その後のシナリオで主人公が自分を刺さなかった事を妙にうれしがっていたし。

そして、「マリーが自分を殺害する事での聖剣の復活を望まなかった」もう一つの理由は、覇道で殺した時、彼女の死ぬ間際の 言葉が主人公に対してどこか失望した様に感じられたからです。いや、自分で殺せと言っときながら失望も何も無いだろって思いますが、 それでも、彼女は心のどこかで「主人公が自分を刺さない事、あえて困難な道を選ぶ事」を望んでいた……いや、今までの彼の行動や 言動からそうしてくれる事を信じていたのでは?と思ったのです。まあ、そうはいってもマリー自身がけしかけた事ですから、 失望はしても後悔はしていなかったとは思いますが。

まあ、マリーの考えに付いては完全に私の想像なので、結論を付ける事は出来ないです。それに、あの腹黒王女のことですから、 もしかしたらもっと凄い事を考えていたのかもしれないし(笑)。って、死んだら野望も何もないよなあ……はっ! なんか最近マリーが私の中で完全に腹黒女王様になってる!!でも、彼女の後半の言動はまさに腹黒としか言いようがないものなあ。