イグレインについて

彼女は、物語中かなり重要なポジションにいるのに彼女自身の秘密はあまり明かされませんでした。 しかし、いくつかのキーワードは示されています。とりあえず、私がおや?と思ったものだけでも上げてみます。

  1. 彼女は、「闇の純血」と呼ばれるほど闇の力が強い。
  2. 年齢(12歳)のわりには言動や行動が恐ろしいほどしっかりしている。
  3. 主人公がメフレイユの施設で育成(培養?)されていた頃から見守っていたらしい。
  4. なぜか聖剣スプンタを扱える。
  5. 王道ルート最終面で「3年前ならメフレイユに協力していたかも」という台詞を言うが、この台詞から察するに、 ヴェローナ教団に関係する者に恨みを持つ様な経験をしている可能性がある。

これらの情報から、イグレインに関して私はこのような想像をしてみました。

A.イグレインは、ブレトワルダ前王が正室、もしくは側室に生ませたブレトワルダの正当な王女だが、そのあまりの 闇の力の強さから『光の神であるヴェルンを信仰する国の王女として相応しく無い』と判断され、その存在ごと (側室に生ませた子であれば、その側室ごとか?)闇に葬られることに。ただ、運良く命は助かり、紆余曲折あって アンラ教団で育てられる事になったが、何らかの理由で自身の事を知り、ヴェローナ……そしてヴェルンの教えを 国教とするブレトワルダを憎む様になり、それなら自身の強い闇の力で復讐してやろうと考える様になった。 しかし、主人公と接したり、メフレイユの動向を見ているうちに考えが変わり、復讐を考えるのはやめにした。

というものです。考えてる途中で、「でも、マリーとイグレインの年齢差は4だから、マリーは自分に妹がいた事、 死んだとされた時の事を憶えていてもおかしく無い。また、王室にもいくつか記録や憶えている人は残っている筈。 この考えだとシナリオ中でマリーが何も感づかないのは不自然では?」とも考えたのですが、よくよく考えたら王道ルートでは 「イグレインがブレトワルダ王家の血を引いている可能性を示すもの」が何もなかったので、マリーは気付かなくてもあまり おかしく無いですね。でも、一応正室、もしくは側室に生ませた場合でない可能性も考えてみました。

B.イグレインは、実はブレトワルダ前王が戯れにどこぞの女性に生ませてしまった子供。しかし、前王にとっては 「一夜だけの関係」だったため、イグレインを妊娠した知る事もなく彼女との関係は終了。故に、王女として認められる事がなかった。 また、母親が一人で働きながら育てられた為、経済的も非常に苦労していた。そして、「お前は本当はブレトワルダの王女なんだ」 と言う事を母親からも聞かされていた。これらの事から、ほんの戯れで自分を生んでおき、母親と自分に過剰な苦労をさせながら、 自分はのうのうと暮らすブレトワルダ前王とその一族を恨む様に。しかし、あるとき自分にとても強い闇の力がある事を知りアンラ教団に入り、 実力を磨きブレトワルダへの復讐を計画していた。また、アンラを迫害するヴェローナへの復讐も考えるがしかし、メフレイユの研究所で…… 以下は、Aと同じ理由です。

んー、B案の方が完全にマリーに分からない可能性が高いという利点はある物の、ちょっと無理があるかなあ。 自身の闇の力に気付くというあたりとか、ヴェローナ教団関連に関して。後は、「イグレインは王家の分家の出身説」を考えてみました。

C.イグレインは何十年も前に分かれたブレトワルダ王家の分家の血筋をたまたま引いていた。(ただし、王家の記録からは抹消…… そんな分家は存在しない事にされている)ただ、その生活や身分は最悪。「同じ王家の血筋なのになぜこうも違うのか」という疑念、不満が年々 募っていった。そんなおり、自身の闇の力に気付いてアンラ教団に入り一時はブレトワルダ王家への復讐、また、アンラを迫害するヴェローナへ の復讐も考えるが、最終的には主人公との関わり等もあり考えを変える。

これも、マリーに気付かれる可能性は低いし、イグレインの性格や血筋に関しても不自然さはないと思います。 ただ、このC案って途中からの内容がB案と殆ど変わらないし、話としてはあまり面白く無い様な。

いずれにしても、イグレインに関しては推測の域を出ないのですが、彼女は相当な苦労をしてきた事だけは間違いないと思います。 そして、彼女が一番可哀想なのは「苦労してるのに、王道でも覇道でも彼女は完全なハッピーエンドを迎える事が出来なかった」 と言う事ですね。王道ではマリーに大好きな(といっても恋愛ではなく家族……姉としての愛情に近いのでしょうが、多分相当悔しそう) アルトリウスを取られ、覇道ではガウスの暴走を止めるため自ら犠牲になってしまうという。なんかこう、報われないです。 まあ、覇道ルートに関しては、愛する者を守る為に自らを捧げる、というのも一つの幸せかもしれませんが、あまりにも悲しすぎですよ。 ただ、王道では彼女はとりあえず生きているので、後々みんながうらやむ様な人生を送ってくれたらなあ……と思います。彼女要領は良さそうだし。